エスワティニ王国の障子を開けてみる。

休職して青年海外協力隊へ。 エスワティニ(旧スワジランド)派遣のPCインストラクター隊員によるブログ。

2018年03月

さて現在アフリカはスワジランド王国でICTの先生として授業をしているわけですが
PC教室で授業または管理をする際、いくつか課題がありました。

課題:
①プロジェクターが無いため、手本を見せられない。パワーポイントを見せられない。
②生徒がこっそりとゲームで遊びだす。

①に関してはTeamViewerという画面共有ソフトを利用して対応していました。
しかしこのソフトは生徒側のPCも操作をしなくては行けないため、最初の設定にかなり時間がかかります。
特に初めてPCを触る生徒に、デスクトップ画面に移動して〜とか無理です。ポップアップ画面が出たパスワードを入力して〜といってもマウスポインタを移動してテキストボックスをクリックすることすらできないのです。
②に関しては大抵の生徒はいいのですが、中にはこういった悪い子ちゃんもいます。
どうにか監視をしたい。。

解決策:
ということで行き着いたソフトが
Veyon
もちろん無料のソフトウェアです(オープンソース)。
パソコン教室管理ソフトとでも言えばいいでしょうか。
公式サイトはこちら
Untitled3
<英語UIですが、機能もシンプルでわかりやすい。一応日本語リソースの準備もあるようですが不十分。>

できること:
以下機能別にできること、使い方を記載します。

Fullscreen demo/Window demo : 画面共有
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①の解決策ですね。
生徒側のPCにはサービスだけインストールしておいて常に動かしておきます。
そうすると先生側が共有ボタンをポチッとするだけで教室にある全PCに画面を共有することができるのです。あら便利。
TeamViewerでは生徒側も先生PCのIPアドレス入力やパスワードの入力が必要でしたが、Veyonではその必要がありません。

Monitoring : モニタリング
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②の解決策。
本ソフトのデフォルト画面となっていて、生徒の画面をキャプチャして定期的に送ってくれているようです。
これで遠隔監視ができるわけですね。

Lock : ロック
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生徒の画面をロックできます。
こちらに集中して聞いてほしい時なんかに使えそう。(生徒に触るなと言ってもすぐに触りだすので。)

Remote view : 遠隔監視
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こちらは一台のPCを監視します。キャプチャではなく、連続的な映像として見ることができます。
一台と言いましたが、複数のwindowを立ち上げることが可能です。

Remote control : 遠隔操作
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生徒のPCに入り込んで操作可能。ただし、生徒側も同時に操作できるようなので、完全に奪うことはできないみたいです。

Power on, Reboot, Power down, Logout user : 電源オン、再起動、電源オフ、ログアウト
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一斉または個別操作ができます。
ゲームばっかしている生徒のPCは勝手に電源オフにしたりできちゃいます。
(電源オンに関してはどの状態からオンできるのか、、電源が切れてたらさすがに起動できないので。)

Text message : メッセージ
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生徒とのおしゃべりもチャット形式で。
タイピングの練習でもさせようか。

Run program : 遠隔実行
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これイチオシ
こんなことまでできてしまって良いのか。
アプリの実行やコマンドの実行ができる。シェアフォルダへのショートカットをデスクトップに作ったりすると便利。
おそらく一斉インストールなんかもこれを使えばできるはず。便利!

Open website : ブラウザ起動
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まー遠隔実行ができればできるでしょう。

Screen shot : スクリーンショット
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生徒が悪い子としてたときにほらやってたでしょ!と
なんかしらのエビデンスにどうぞ。

もう一歩なところ:
・対応プラットフォームがWindows7,8,10とLinux
 Mac対応はなし。(次バージョンからできるかも?Androidも?)
・管理対象PCの一括登録ができない。コンフィグの書き出しがJSONでできてそのインポートもできるから管理対象PCのところを書き換えたらできるかと思ったんだけど、ユニークIDが必要らしく無理だった。あと一歩。。(これも次バージョンからできるかも?)
・教室のネットワークもしくはPCのセキュリティーの関係かなとは思っているけど、接続できていないPCがいくつかあります。。これを解決せねば。

(オープンソースなので誰か改善をしてくれたらうれしい。。)

是非PC教室を管理するみなさんに使ってほしいです。
ソフト、Webサイト、マニュアル等は英語なのですが、導入方法はこちらにまとめましたのでご覧ください。→「PC教室管理ツールVeyonの導入方法
とは言いつつ、もしこっちのほうがいいよーというソフトがあれば悔しいけどそれ、教えてください笑

それではみなさま快適なICTティーチャーライフを!

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PC教室を管理できるVeyonというソフトの導入方法を示します。
このVeyonというツール、PC教室管理者にとってとても便利なツールです。
監視ができたり、一括コマンドを送信できたり、、、
どんだけ良いものか!という私の思い、また実際の使い方はこちらにまとめましたのご覧ください。
PC教室を管理するのにすごく良いツールを見つけたべよん。〜Veyon〜

前提条件:
・Windows7,8,10とLinux(ここではWindowsを前提に説明)
・LAN環境が構築されていること

インストール(管理者):
公式サイトからインストーラーをダウンロードします。
まずは管理者(先生)のPCにインストール。インストーラーの指示にしたがってポチポチしていけば簡単です。
設定を変更する必要も無いかと思います。

インストール(生徒):
続いて生徒のPCにインストール。同じインストーラーを用います。
シェアフォルダにインストーラーを置いておくと便利でしょう。
生徒のPCにインストールする場合は注意が必要です。
実際に監視や操作をするVeyon Masterは先生だけが使うので生徒PCにはインストールしないほうがベターです。
install
チェックマークを外しましょう。
(生徒のマシンに一台一台インストールするのは面倒ですがなにか一括インストールする方法はあるのかな?ちなみにコマンドラインでオフションを指定して(上記チェックを外すなど。)インストールもできるようなので、外部からコマンドを実行できる環境が既にあるようならそれもありも。)
インストールが終わるとサービス(裏側で動くソフト)としてVeyon serviceが起動しているようです。

設定:
続いて生徒PCの登録です。一緒にインストールされるVeyon Configuratorというソフトを使います。
このソフトの操作は先生PCで行います。
登録方法は以下から実施。
veyonconfig
PCルームとPC名、IPアドレス(またはMACアドレス)を順次登録していきます。
一括登録できたら良いのですが、いまはできないよう。
説明のPDFを見ると次バージョンからは外で書き換えたリストの読み込みができるようになるとのこと。

ちなみに私の学校環境にはPC名やIPアドレスが書かれた管理リストのようなものはなかったので、まずはリストの作成からはじめました。一台ずつipconfigで調査した。(わからない人はググって。←丸投げ)


以上で設定は完了です。
先生PCからVeyon Masterを立ち上げてみましょう。
登録したPCのサムネイルが表示されていれば成功です。
灰色画面はそもそも電源が切れている、ネットワークが切れている、IPアドレスが間違っているなどの可能性があります。
赤い画面は認証エラーのようですが、解決方法がわかっていません。何か情報がありましたらご一報ください。


それではみなさま快適なICTティーチャーライフを!


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今更ですがブログタイトルの由来についてです。
ブログタイトルの候補はいろいろありました。

・スワジランドを切り開く
・ディズニーランドに行くつもりが間違ってスワジランドに行っちゃいました。
・ララランドを見るつもりがスワジランドを見てます。
・SWAZINE
etc


なんだかんだあり以上はボツとなりまして、結果
「スワジランドの障子を開けてみる」
となりました。
これには元ネタがありまして、、こちら。

障子を開けてみよ外は広いぞ
by 豊田佐吉

IMG_3690 (1)

<母校鷲津中学に行って撮りました。暗がりの中フェンスの外から撮ったので画が汚い。>

豊田佐吉は私の母校湖西鷲津中学出身で世界のトヨタグループの創始者です。(佐吉は豊田自動織機を創業、息子喜一郎がトヨタ自動車を創業。)
その彼の言葉を使わせていただきました。

佐吉が海外進出をしようとしたときに猛反対した周りの人を説得したときの言葉だそうです。
そう、外は広いのです。(←そのまま笑)

そんな広い世界、知らない世界、見たこと無い世界を見てみたいという思い。
そんな世界を伝えたい、ブログを読んでくださる方にも障子を開けてほしいという願い。
もし自分が文化の違い、知らない世界にビビって縮こまったときに障子を開けることを怖がらないで行動したいという自身への忠告。

そんな気持ちを込めてこのタイトルを付けました。
青年海外協力隊員がこの地に来るのは私(ともう一人の同期隊員)が初めてとなります。
知らないこともたくさんあるでしょう。初めての体験もたくさんあるでしょう。
閉ざさず自身の行動で障子を開きたいと思います。

最後にもう一つ、彼の信念。
「世の中に役立つことをしたい」

なにか世の中の役に立つことを、、、
私も同じ思いでこの活動をしています。
彼は発明で世の中の役に。私は協力隊としてなにか世の中の役に。
初心を忘れずに日々過ごしたいと思います。 

小林優太


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ここスワジランドでの昼食は大体これです。
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みんなはビーンズと呼んでいます。
程よい塩加減と大きめのホクホクしたお豆がご飯とよく合って美味しいんです。
私は結構好きです。
ほぼ毎日なので、私以外はみんな飽きてます笑。(なんだかんだめっちゃ食べるくせにな!)
詳しく聞くとシュガービーンズと呼ぶんだとか。

このお豆、何かに似てませんか?
そう、小豆。あんこ。
あんこ。
あんこ。

ほら、あんこに見えてきたでしょ?
もうこの瞬間あんこを作りたくて仕方なくなり、
ついに作りましたので紹介します!

まずは食材探し。
家から30分くらい歩くとインド人?がやっているうさんくさい商店があります。(一応スーパーマーケットと書いてある。)
ここで買ってみました。このお豆さん。
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さ~作るぞ!

と思いきや、虫食いだらけ。。
何なら豆の中に虫の死骸?糞?が詰まってる。
食べられるのかこれは?どうする?
、、、でも、せっかく作ったらおすそ分けしたいしなー。。。
と思って(言い訳して)断念しました。

気を取り直して別の日。
家から20分歩いて大通りにでてそこからコンビという乗合バス?タクシー?で30分。
街にでます。そこには大型のスーパーが(南アフリカ資本だと思う)。
そちらで探してみると、、、


ありました。ちゃんとした袋に入っているやつが。
Red Speckled Beansというようです。
日本の米的な感じで大量に売られてたりもするのですが、今回はお試しなので500gの小袋で購入。
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<違う種類の豆が入ってる気もするけど、、まあいいか。>

さて時間のある日曜日に調理開始!
材料・分量は以下
シュガービーンズ大体200g
砂糖大体120g(本来は豆と同量ですが、今回は少なめに。)
少々
すみません。はかりがないので全部大体です。。。


①水につける
まずは1時間くらい水につけてみました。
本来小豆ならいらないようです。この豆の皮もそこまで厚くないので不要だったかもしれません。
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<豆の色、、、おしゃれ!>

②渋切り(アク抜き)
水から煮て沸騰したら一度水を捨てます。(このお豆、アクがでるのかどうかは知りません。)
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③煮る&蒸らす
再び水から煮ます。今度は沸騰したら豆が踊らない程度に弱火で。
一時間程度煮てから一度硬さをチェック。
うん、まだ芯があります。。もう少し。
結局全部で1時間半ほど煮ました。
くるくるした電気コンロの影響か、うすーいアルミ鍋の影響か煮えむらが大きいのですが、
ここから20分ほど放置をして蒸らします。
これでほぼ全体が指で潰せるくらい柔らかくなりました。

④練る
お湯を捨てて豆だけにします。火の強さは弱火から中火。(うちは電気コンロだけど。。)
そこに砂糖を投入して混ぜます。砂糖は三回ぐらいに分けて入れました。
砂糖の量は予めなんとなく豆と同量で準備をしましたが、実際には味を見ながら入れました。
(重さで同量が基本らしいですが、なんせはかりが無いのでわからない。。)

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練っていくと段々と粘りが出てきます。
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あとはお好みの硬さまで練るのみ。
最後にお好みで塩を少々入れて完成!

元の豆は小豆とは程遠いのですが、煮て練ると、、、
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ほら!

もう見た目があんこ

そして味は、、、

美味!
おいしい!あんこ
たまたまシェアメイトが不在だったのですが、嬉しくなりすぎて帰ってきてすぐにあげました。
普段しょっぱい味付けのビーンズが甘くなるというアフリカ人びっくりの荒業にどんな反応をするかワクワクドキドキでしたが、とても気に入ってくれて数日もたせるはずのタッパーひとつ分が一瞬でなくなりました。
\(^o^)/

別の日に食堂のおばちゃんにもあげたところ、こちらでも好評。
作り方を教えたら
「今度作ってみるねー」って。
ホントかな?とにもかくにも気に入ってくれてよかった。

さてこのあんこをこれからどう使おうか。
instagram(@saubona_yuta)やFBでも好評でいろいろ意見をいただきましたのでまた作ってアレンジしてみようと思います。
次回「あふりかんあんこを作りました。〜アレンジ編〜」もお楽しみに。

さあみんなで作ろう#あふりかんあんこ 

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ICTの先生として学校に赴任して3週目。
私の実質的なカウンターパート(JICAボランティアの相手をしてくれる人)となっているICTの先生がいなくなりました。

おーまいがーっ\(^o^)/

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<うちの学校のICTルーム。思った以上にきれい。台湾と韓国からの寄付のPCです。>

始まりは先週の月曜日。

校長「コバ、彼が新しいICT先生だ。」
私(え??)

突然校長先生が新しい先生を連れてきました。
カウンターパート(CP)のICTの先生も含め、他の先生達も知らなかった様子。

もしかして協力隊あるあるの学校側の要請から協力隊の派遣までの時間が長いから
先に別の先生を採用しちゃたやつか?
それともあまりに自分が使え無さすぎて新しい先生をとったのか?

そんな不安を抱えながらいた次の木曜日。
CPが出勤してこないのでメッセージを送ってみると
「私はもうICTの先生でない。。」

えーーーー!?

突然仕事を辞めるの??辞めさせられたの??


ということで、私の実質的なCPだった先生がいなくなりました。
段々と仲良くなってきたと思ってたのに。。
引き継ぐこともいっぱいあったはずなのに。。
突然。

あー新しい先生、難しそう。
いきなり授業のダメ出ししてくるし、昼食誘ってもひとりで食べてるし、前の先生と違ってあんまり話しかけてくれないし。
また関係づくりからスタートか。。


★スワジワクワクポイント★
・川辺にホタルがいた!
・最近走ってるとよく声をかけてもらえる。
 めっちゃ遠くから声を掛けられるから探すのが大変。
・校長の権力がすごく強い。 

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